新幹線での移動中に急な電話がかかってきたり、重要な連絡をする必要が生じることがあります。
しかし、新幹線車内での電話通話には厳格なマナーがあり、指定された場所以外での通話は禁止されています。本記事では、新幹線のどこで電話をかけることができるのか、各路線別のデッキの位置と正しいマナーについて詳しく解説します。
新幹線で電話をかけていい場所は?
新幹線で電話通話が許可されている場所は、各車両の両端にあるデッキのみです。
座席エリアでの通話は、周囲の乗客の迷惑になるため完全に禁止されており、車内アナウンスでも繰り返し案内されています。デッキは乗降時に利用するスペースですが、通話エリアとしても機能しており、ここでのみ電話での会話が認められています。
ただし、デッキであっても長時間の通話や大声での会話は控えるのがマナーです。
各新幹線のデッキの場所を詳しく解説
新幹線の路線や車両によって、デッキの構造や位置が若干異なります。主要な新幹線路線別に詳しく見ていきましょう。
東海道新幹線(N700系・N700S)のデッキ位置
東海道新幹線の現行車両であるN700系とN700Sでは、各車両の1号車寄り(東京寄り)と16号車寄り(新大阪寄り)の両端にデッキが設けられています。
デッキには十分なスペースがあり、窓際には立って通話できる場所も確保されています。特に多目的室に近いデッキは比較的静かで通話しやすい環境です。
車両番号 | 1号車寄りデッキ | 16号車寄りデッキ | 特徴 |
---|---|---|---|
1~8号車 | ○ | ○ | 自由席エリア、混雑しやすい |
9~16号車 | ○ | ○ | 指定席エリア、比較的静か |
山陽新幹線のデッキ位置
山陽新幹線は東海道新幹線と直通運転を行っているため、車両構造は基本的に同じです。
N700系車両の各車両両端にデッキが配置されており、博多方面への長距離利用者が多いため、デッキでの通話需要も高くなっています。山陽新幹線区間では、トンネルが多いため電波状況が不安定になる区間もあることを考慮して通話してください。
東北新幹線(E5系・E6系・E7系)のデッキ位置
東北新幹線の現行車両では、各車両の両端に広めのデッキが設けられています。
E5系はやぶさやE6系こまち、E7系かがやきなど、車両によって内装は異なりますが、デッキの基本構造は共通しています。特にグランクラス車両(10号車)付近のデッキは防音性が高く、通話に適した環境が整っています。
寒冷地を走行するため、デッキの暖房設備も充実しており、冬季でも快適に通話することができます。
デッキで電話をする際の正しいマナー
デッキでの通話が認められているとはいえ、適切なマナーを守ることが重要です。
通話時の音量と時間
声のボリュームは通常の会話程度に抑え、大声での会話は避けましょう。
デッキは他の乗客も利用する共有スペースのため、通話時間は5分以内を目安とし、長電話は控えるのがマナーです。特に混雑時間帯や乗降の多い駅停車時は、より短時間での通話を心がけてください。
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他の乗客への配慮ポイント
デッキでは乗降する乗客の通行の妨げにならない位置で通話しましょう。
扉付近は避け、できるだけ壁際や窓際に移動して通話することが推奨されます。また、他の乗客が近くにいる場合は、プライバシーに配慮し、機密情報や個人情報を含む会話は避けるか、声をさらに小さくして対応しましょう。
デッキ以外での通話がNGな理由
座席での通話が禁止されている理由を理解することで、より適切なマナーを身につけることができます。
座席での通話が迷惑な理由
新幹線の座席エリアは密閉された空間で、音が響きやすい構造になっています。
電話での会話は一方的な音声のため、周囲の乗客にとって特に耳障りで集中力を妨げる要因となります。また、隣席との距離が近いため、会話の内容が筒抜けになり、プライバシーの問題も生じます。
場所 | 音の響き | 他乗客への影響 | 通話の可否 |
---|---|---|---|
座席エリア | 響きやすい | 大きな迷惑 | × 禁止 |
デッキ | 適度に分散 | 最小限 | ○ 可能 |
車内アナウンスの意味
新幹線では定期的に「携帯電話での通話はデッキでお願いします」というアナウンスが流れます。
これは単なる案内ではなく、全ての乗客が快適に移動できるための重要なルールです。このアナウンスを軽視せず、必ずデッキでの通話を徹底しましょう。
まとめ
新幹線での電話通話は各車両両端のデッキでのみ許可されています。
東海道・山陽・東北新幹線とも基本的な構造は同じで、どの車両にもデッキが設けられています。ただし、通話する際は音量と時間に配慮し、他の乗客の迷惑にならないよう心がけることが大切です。
急用の電話であっても座席での通話は避け、必ずデッキに移動してから対応しましょう。適切なマナーを守ることで、全ての乗客が快適な新幹線の旅を楽しむことができます。